STマイクロエレクトロニクスは、MEMS技術を応用したセンサならびにアクチュエータに関する豊富な経験と専門性を有しています。2006年、主要メーカーとしては初めて200mmウェハによるMEMS製品の量産を開始したSTは、革新的な製品設計、アプリケーションに関する専門性、業界をリードするプロセスおよびパッケージング技術を組み合わせ、MEMSモーション・センサの小型化、高精度化、低コスト化を可能にし、コンスーマ機器向けMEMSを大きく革新しました。

その後もSTは、新しいデバイスやアプリケーションに向けて、MEMS製品のポートフォリオの拡大と多様化に継続的に取り組んできました。現在では、広く普及しているコンスーマ機器向けモーション・センサに加え、高い品質と信頼性を特徴とする専用工程で製造されたMEMS製品を、車載・産業・医療機器向けにも提供しています。

車載システムおよび産業機器向けのMEMS製造プロセスの詳細は、こちらをご覧ください。


業界をリードするプロセス技術
MEMS(微小電気機械システム:Micro Electro-Mechanical System)センサは、幅広く知られているシリコンの電気的特性に加え、シリコン特有の機械的特性も活用し、加速、回転、角速度、振動、変位、方向など、物体の動きや周辺環境を検知できる機械構造を集積しています。STは、独自のマイクロマシニング・プロセスを用いてMEMSデバイスを製造しています。このプロセスには、基本的な集積回路の製造手法から派生した工程が採用されています。これらの工程が、電子回路と3次元の機械構造を組み合わせた回路を形成します。

MEMS

業界をリードするSTのMEMS製造プロセスは、「ThELMA(Thick Epitaxial Layer for Micro-gyroscopes and Accelerometers)」と呼ばれています。「ThELMA」は、厚さの異なるポリシリコン層を組み合わせて構造および配線を形成する表面マイクロマシニング・プロセスで、加速度センサとジャイロ・センサの機械的要素を1チップに集積することが可能です。

超小型の機械構造を可能にする「ThELMA」に、高真空キャビティの形成や機械構造の封止を制御するパッケージング技術を組み合わせることで、高信頼性と高性能を実現すると同時に、大幅な低コスト化と小型化というメリットを提供します。

効率的な集積
STは、デュアルチップのシステム・イン・パッケージ(SiP)アプローチを採用し、MEMS素子とASICを同一パッケージに集積しています。

またSTは、世界で初めてMEMS製品の量産にTSV(Through-Silicon Via technology)をはじめとした革新的技術を導入したメーカーでもあります。STの特許技術であるこのTSV技術は、2011年より量産プロセスに導入されました。この技術は、スマート・センサや多軸慣性モジュールなど、STのMEMS製品内の従来の配線を、短い垂直貫通型接続に置き換えます。

MEMS

TSV技術は、ワイヤ・ボンディングやフリップチップ・スタック実装よりも優れたスペース効率と相互接続密度を特徴とするため、小型化、高集積化および高性能化を可能にします。

STは、モバイル分野での豊富な経験を基に、あらゆる市場ニーズをサポートするため、高集積の多軸慣性モジュール・ファミリ「iNEMO™」の開発を継続的に行っています。iNEMOは、モーション・センサと超低消費電力ASICをSiPに集積することで、ディスクリート・ソリューションよりも消費電力を抑え、パッケージを小型化すると同時に、ウェアラブル機器、スマートフォン、タブレット、産業機器、および位置制御機器に求められる高い精度と信頼性を実現します。

設計から製造まで、サプライ・チェーン全体を管理 
マイクロエレクトロニクス分野における従来の開発と異なり、MEMS製品の開発には、電気、半導体、機械設計という複数の分野に関する専門性をユニークに組み合わせた総合的な技術力が必要になります。

STは、MEMS素子のアーキテクチャの構築や設計、ASIC向けの先進的なCMOSプロセス、MEMS特有の前工程、高度なパッケージ設計や製造まで、MEMS製品の製造からテストにおよぶ全ての工程に対応し、それらを最適化する能力と経験を兼ね備えた数少ない半導体メーカーの1社です。

STは、MEMS製品の各製造プロセスに関する深い専門性と優れた管理能力により、性能、品質、価値および信頼性を最適化したMEMS製品を提供しています。これにより、STは、お客様における製品設計の自由度を高めると同時に、開発期間の短縮に貢献します。

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