
ホワイトペーパー: EV用トラクション・インバータの 設計課題とソリューション

電気自動車(EV)では、バッテリに蓄積した高電圧の直流電力を、トラクション・モータを駆動する交流電力に変換するために、トラクション・インバータを利用しています。トラクション・インバータは、車両の電力効率や走行性能を大きく左右する重要な役割を果たしています。大電力のスイッチングを行い、高いdv / dtでの過渡現象が発生する可能性もあるため、極めて高い堅牢性と信頼性が求められます。
このホワイトペーパーでは、EVに搭載されているトラクション・インバータの役割、動作に必要な電力の仕様、開発時にエンジニアが直面する設計上の課題、ワイド・バンドギャップ(WBG)デバイスの採用が設計に与える影響などについて解説しています。
さまざまなEVの実現に向けて、高電圧・大電流を扱うインバータの開発が求められています。強力なマルチコアを搭載した車載用マイコンと、高効率なシリコンIGBTを組み合わせることにより、さらなる堅牢化や小型化に貢献することが可能です。
このホワイトペーパーの主なトピック
- EV用パワートレインの構造と課題
- トラクション・インバータの設計手法
- ワイド・バンドギャップ・デバイスによる性能向上
SiC MOSFET などのワイドバンドギャップ(WBG)デバイスは、さらなる小型化、高効率化、堅牢性の向上を実現します。また、電流源インバータ(CSI)など、まったく新しいトポロジが登場し、新たなメリットをシステムにもたらす可能性があります。
このホワイトペーパーでは、EVシステム専用の高耐圧MOSFETパッケージ、高性能ACEPACKパワー・モジュールを中心に、熱問題への対応について紹介します。
STのエンジニアリング・チーム、革新的なシリコン・ソリューションやパッケージング・ソリューションの幅広いポートフォリオにより、トラクション・インバータ開発チームは、豊富な経験に基づく設計サポートを受けることができます。