1200V IGBT Sシリーズは、トレンチ･フィールドストップ（TFS）テクノロジーに基づき、極めて低い周波数（最大8kHz）で動作するアプリケーション向けに設計された製品です。導通損失とターンオフ損失のバランスが最適化されているため、UPS、太陽光発電機、溶接機、および産業用モータの電力変換効率を向上させます。IGBT製品はSTPOWERファミリに属しています。
SシリーズのIGBTは既存の1200V IGBTの中でVCE(sat)が最も小さいため、電力損失の最小化、低電圧降下、容易な温度管理を実現します。
最小短絡保証時間10µs（起動時Tᴊ150˚Cの場合）、175˚Cの拡張最高動作温度（Tᴊ）、および広い安全動作領域（SOA）により、高いデバイスの信頼性と堅牢性を実現します。
定格電流は15A、25A、および40Aであり、標準またはロングリードのTO-247パッケージで提供される1200V IGBT Sシリーズは、導通性能とスイッチング性能の最適なバランス、および優れた堅牢性とEMI性能を実現します。
STのSTPOWER IGBTの主な特徴
- 既存の1200V IGBTの中で最小のVCE(sat)
- 高出力の産業用駆動装置向けスイッチング周波数最大8kHzの低電圧降下IGBTシリーズ
- 1200Vのブレークダウン電圧、10µsの最小短絡定格時間（起動時TJ 150˚Cの場合）、および175˚Cの拡張最高動作温度（TJ）による、高い堅牢性と信頼性
- 高い熱抵抗に対応する薄型IGBTダイ
- 正のVCE(sat)温度係数および狭いパラメータ分布による設計の簡素化および容易な並列化
- 高速リカバリ向けに最適化されたダイオード（高度のソフト・リカバリ、低EMI、およびターンオン損失）
最大8kHzのハードスイッチング･トポロジに適したSTの1200V IGBT Sシリーズは、STの1200V IGBT MシリーズおよびHシリーズ（それぞれ最大20kHzおよび20kHz超で最適な効率が得られるように設計）を補完する製品です。
STの幅広いSTPOWER製品ポートフォリオは、最先端のパッケージと保護を兼ね備えることで高い信頼性と安全性を実現しています。これにより、設計者は、長寿命のカスタマイズされた高効率のアプリケーションに適したソリューションを容易に見つけることができます。