09 Sep 2019 | Geneva
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STマイクロエレクトロニクス、先進的なSiCパワー半導体をルノー・日産自動車・三菱自動車の次世代電気自動車に搭載される高速バッテリ充電器向けに供給

  • 高性能の炭化ケイ素(SiC)パワー半導体技術が、スマートかつ持続可能な将来のモビリティを実現
  • 優れた電力効率、温度特性、信頼性および小型化で、電気自動車の価値を高めるSTのSiC製品
Geneva / 09 Sep 2019

多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクスは、ルノー・日産自動車・三菱自動車(アライアンス)の電気自動車に搭載される先進的なオンボード・チャージャ(OBC)に向けた高効率SiCパワー半導体のサプライヤに選ばれました。

STマイクロエレクトロニクス、先進的なSiCパワー半導体をルノー・日産自動車・三菱自動車の次世代電気自動車に搭載される高速バッテリ充電器向けに供給

ルノー・日産自動車・三菱自動車は、より高効率でコンパクトな高電力OBCを実現するため、新しいSiCパワー半導体技術の採用を計画しています。これにより、バッテリ充電時間の短縮および走行距離の延長が可能になり、ユーザにおける電気自動車の魅力が高まります。STは、先進的なSiC技術に関するルノー・日産自動車・三菱自動車のパートナーとして、OBCの性能と信頼性の最大化に貢献するデザイン・イン・サポートを提供します。

また、STは、ルノー・日産自動車・三菱自動車に対し、標準的なシリコン製品を含む関連コンポーネントの提供も行います。STのSiC製品を搭載したOBCは、2021年に量産が開始される予定です。

電子設計 & ハイブリッド・パワートレインを担当するアライアンスVPのPhilippe Schulz氏は、次のようにコメントしています。「我々の目標は、ゼロ・エミッションの電気自動車のパイオニアならびにグローバル・リーダーとして、マス・マーケット向けの手頃な価格帯の電気自動車の世界トップ・サプライヤであり続けることです。我々のOBCは、STのSiC技術の採用により、小型化・軽量化・高効率化が可能になります。さらに、バッテリ自体の効率向上がこれに加われば、バッテリ充電時間の短縮と走行距離の延長が可能になり、我々の電気自動車の普及をさらに促進することができるでしょう。」

STのセールス・マーケティング・コミュニケーション・戦略 社長であるMarco Cassisは、次のようにコメントしています。「SiC技術は、化石燃料への依存度の軽減や電力効率の向上に貢献します。STは、高性能で量産化されたSiC製品(車載グレード対応品を含む)の製造プロセスを構築し、そのポートフォリオを確立してきました。当社は、ルノー・日産自動車・三菱自動車との長期にわたる協力関係に基づき、SiCが電気自動車にもたらす多くの優位性の実現に共に取り組んでいます。さらに、この取り組みでは、規模の経済を推し進めることにより、高性能、高コスト効率かつ手頃な価格帯のSiCベースの回路およびシステムの実現に貢献します。」

技術情報
オンボード・チャージャ

 

電気自動車には、住宅の充電設備や急速充電器が利用できない場合、道路上の充電スポットにおける充電を制御するOBCが必要です。再充電に要する時間は、OBCの電力定格によって決まります。なお、今日の電気自動車の電力定格は、3kWから9kWの間です。

電気自動車の主要ブランドであるルノー・日産自動車・三菱自動車は、ルノー「 Zoe」向けに、約1時間でバッテリをフル充電することができる22kWのOBCを開発した経験があります。現在、ルノー・日産自動車・三菱自動車は、優れた効率と小型サイズを特徴とするSTのSiCパワー半導体(パワーMOSFETおよびダイオード)を活用し、OBCをアップグレードしています。これにより、小型化、軽量化、低コスト化が進展すると同時に、電力効率を高めることで、ユーザにとってさらに魅力的で、環境により配慮された将来モデルが可能になります。新しい小型・高電力のOBCは、車両のデザインや、パッケージング、重量配分および運転性能の最適化における、さらなる柔軟性を設計者に提供します。

炭化ケイ素(SiC)技術

SiCは、高効率のスイッチング(パワーMOSFET)や整流(ダイオード)を可能にし、信頼性データによって裏付けられた実績のあるパワー半導体技術です。技術的には、SiCは、ワイドバンド・ギャップ(WBG)半導体材料と呼ばれ、より高い周波数での駆動や、より高い動作温度への耐性、また従来のシリコン材料よりも小型という優位性があります。これらの優位性は、製品設計において、優れた特性コントロールを可能にします。オン/オフ時間または逆回復時間、およびスイッチング損失に影響を及ぼすキャパシタンスならびにゲート電荷、製品サイズ、パワーMOSFETのオン抵抗(RDS(ON))、ダイオードの順方向電圧(VF)など、さまざまな要素のバランス最適化をより簡単にします。WBG半導体は、従来のシリコンよりも製品サイズ当たりの耐圧が高く、極めて堅牢かつ高効率で、軽量なコンポーネントを可能にします。

STのSiCパワーMOSFETおよびダイオードは、車載用OBCに加え、電力効率の向上が最優先で求められる、再生可能エネルギー分野や、産業自動化、高電圧DCディストリビューション、データセンター用電源、スマート照明などの装置に幅広く使用されています。

*2019年9月9日にジュネーブ(スイス)で発表されたプレスリリースの抄訳です。

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