AEK-AUD-D903V1

概要

AEK-AUD-D903V1は、FDA903D 1 x 45Wデジタル入力車載用D級オーディオ･パワー･アンプ用の評価ボードです。負荷電流モニタリング機能と広い動作電圧範囲を備え、適切な車載用マイクロコントローラ（マイコン）と組み合わせることで一般的な車載用オーディオやインフォテインメント & テレマティクス･アプリケーションに最適な製品です。

FDA903D車載用D級オーディオ･パワー･アンプは、SPC582B Chorus車載用32bitマイコンとのインタフェースが可能で、電気自動車の車両接近通報装置（AVAS）ソリューションを提供することもできます。

FDA903DはPowerSSO-36スラグダウン･パッケージで提供され、設定可能な出力電力制限機能、通常のハイスピードI²Cインタフェース制御のほか、外部ハードウェアによる制御モードを可能にするための有限ステート･マシン（FSM）が内蔵されています。

また、初期状態はスタンバイ状態となっており、I²Cインタフェースが適切に有効化されるまで終了することができません。そのため、適切な供給電圧やI²Sクロック、I²Sデータおよびイネーブル･ピンの有効な組合せなどのI²Cデバイス･アドレスが決定され、それらが提供されてはじめて立ち上がります。

車両接近通報装置（AVAS）は、騒音がきわめて少ない電気自動車の存在を歩行者に警告するために必要な機能です。警告音には、クラクションのようにドライバが鳴らすものや、疑似エンジン音を自動的に発生させるものがあります。2021年以降は政府の規制により、20km/h（12mph）以下で走行する車両には56dBA（2メートル以内）～75dBAのノイズを継続的に発生させることが義務付けられます。

イネーブル･ピンの組合せはそれぞれアドレスを表しています。1つのI²Cバスを利用して同一のアプリケーションに最大8個のデバイスを使用可能です。内部I²Cレジスタは、「デフォルト状態」にあらかじめ設定されており、I²Cによる次の命令を待機しています。スタンバイ状態（すべてのイネーブル･ピンが0）に戻すと、アンプはリセットされます。また、有限ステート･マシン（FSM）に定義されているように、PLLがロックされていない、I²Sが欠如しているか正しくない、またはVccがシステム･リセットのために未供給の場合も、アンプはリセットされます。FDA903DはI²Cスレーブ･モードでのみ動作します。

AEK-AUD-D903V1とSPC582B Chorus車載用32bitマイコンをホストするAEK-MCU-C1MLIT1を組み合わせることにより、普及価格帯のAVASシステムに対する実用的な低コストのソリューションを提供可能です。