
GNSS(全地球航法衛星システム)ICおよびモジュールのTeseoファミリは、高精度の測位性能を提供します。これらのスタンドアロンICおよびモジュールは、最大4バンドの受信が可能で、複数の衛星測位システム(BeiDou、Galileo、GLONASS、GPS、Navic、QZSS)と互換性があります。
GNSS ICとモジュールの種類
Teseoファミリには、シングルチップのスタンドアロンICに加えて、GNSSチップセットを集積化したモジュールがあります。チップセットには初期位置算出時間(TTFF)の短縮に必要な外付け部品が含まれます。モジュールには次のような特徴があります。
- 複雑なRF入力部が設計済みであるため設計の難易度が軽減され、開発が簡素化されます。
- 温度補償水晶発振器(TCXO)、専用のリアルタイム・クロック(RTC)、SAWフィルタ、RFフロントエンド部品を内蔵しています。
- スタンドアロンICに比べて一回り大きいもののピン数が少なく、適切なアンテナと接続するだけで使用できます。
GNSSモジュールは、設計の複雑さを緩和し、開発プロセスを簡素化、迅速化します。一方、スタンドアロンのGNSS ICでは必要な専門知識を備えた開発者向けに、より柔軟な設計が可能です。
マルチ衛星と4バンド(L1+L2+L5+E6)の同時受信に対応したGNSSデバイスです。ST独自の相変化メモリと、最大4バンド受信を実現するための設定変更が可能な単一ファームウェアを備えています
デュアルまたはトリプル(L1+L5またはL1+L2+L5)バンド、マルチ衛星、搬送波位相出力にオンチップで対応するGNSSレシーバICです。高精度な位置・移動速度と方位・現在時刻(PVT)の計算をワンチップで実現します。
小型の低消費電力デュアルバンドGNSSモジュール
消費電力を削減したスタンドアロンのGNSS-L1レシーバICです。正確度を高める搬送波位相出力を備え、ROMに対応しています。
GNSS測位ソリューションのTeseoVIファミリ
TeseoVIデバイスは、ST独自の相変化メモリを使用しており、外付けメモリは不要です。
- 設計の簡素化
- BOMコストの削減
- サプライチェーン途絶のリスク回避
次のようなメリットがあります。
- 設定変更が可能な単一ファームウェアで最大4バンド受信を実現
- ファームウェアのバージョンや更新の管理を容易化および低コスト化
すべてのTeseoソリューションにオンチップHSMによってセキュリティを強化したバージョンをご用意しています。ISO/SAE 21434車載サイバーセキュリティ規格に準拠し、なりすましや妨害攻撃を軽減します。
GNSS ICおよびモジュール用の開発ツール類とソフトウェア
アプリケーション

- 資産の追跡と位置特定
- 家畜の監視

- スマート照明
- 街灯の同期

- インフォテインメント
- ADAS
- ナビゲーション
- 料金収受システム
- 保険用のテレマティクス

- 大規模インフラのタイミング同期を保証する正確な時刻情報

- 決められたエリア内で自動車の安全な運行を保証する高精度の測位
