STのGNSS受信ICであるTeseoファミリは、高い測位精度と処理能力を備え、マルチバンドとマルチ衛星(BeiDou / Galileo / GLONASS / GPS / Navic / QZSS)受信を同時にサポートします。
GNSS 受信ICであるTeseoファミリには、eCall(緊急通報システム)やテレマティクス・システム、5G基地局のタイミング同期、V2XおよびC-V2X、携帯機器、船舶用およびカーナビゲーション・システムに加え、自動運転や高度運転支援システム(ADAS)に要求されるASIL-Bに準拠したシステムへの適用が可能な品番が含まれています。
Teseo GNSS受信ICは搬送波位相出力にも対応しており、お客様での独自ソリューションまたは弊社のパートナー企業より提供される測位エンジンを用いることでPPP-RTK測位が可能となります。
Teseo V(STA8100GA)は、最新世代のGNSS受信ICです。マルチバンド(L1およびL5)、マルチ衛星および搬送波位相出力に対応するほか、単体でより精度の高い位置・移動速度・時刻(PVT)情報を出力することも可能です。
Teseo Vと専用のRFフロントエンド・チップSTA5635を組み合わせることにより、L2バンドの受信機能が追加されるほか、車載および産業アプリケーション向けのデュアルバンド(L1およびL2)およびトリプルバンド(L1、L2およびL5)のRAWデータ出力が可能となります。フラクショナルPLLによって制御されるプログラマブルで柔軟性の高いRF-IF段により、現在利用可能な、および近い将来計画されているすべてのGNSS衛星への対応が可能になります。
TeseoAPP(STA9100)は、自動運転や高度運転支援システム(ADAS)を含む、高い安全性が要求されるアプリケーションに対応した初ASIL-B準拠のGNSS受信IC(RAWデータ出力)です。専用のRFフロントエンド・チップSTA5635S と併用することで、TeseoAPPは完全なマルチバンドASIL-B GNSS受信IC(RAWデータ出力)となります。
STのTeseo IIIシリーズのスタンドアロン型GNSS-L1バンド受信IC(STA8090xxおよびSTA8089xx)は、低消費電力化と、測位精度向上のために搬送波位相出力に対応しています。また、ROM版も提供されています。
スタンドアロン型GNSSモジュールの評価および試作用プラットフォームを含む包括的な開発エコシステムに加え、開発者向けに、使いやすいTeseo-Suite評価ソフト、STM32Cube用X-CUBE-GNSS1拡張ソフトウェア、およびAndroid / Linuxシステム用AndroidHAL-Teseo HALデバイス・ドライバも用意されています。
Teseo GNSSソリューションには複数のパッケージ・オプションが用意されています。車載用の自律航法アルゴリズムとしてTeseo Dead-Reckoning Automotive Way(Teseo-DRAW)と、産業およびIoT用の自律航法アルゴリズムとしてTeseo Dead Reckoning Unplugged Mode(Teseo-DRUM)が用意されています。
さらに、STパートナー・プログラムのメンバー企業より、GNSS補強データの提供、アシスト型GNSSおよびクラウド・オフロード・サービス(クラウドで測位計算を処理する低消費電力モードの一種)を実現するための幅広いソリューションを提供しています。