06 Sep 2017 | Geneva

STマイクロエレクトロニクス、スマート機器の開発期間を短縮する認証取得済みのBluetooth® low energy通信モジュールを発表

Geneva / 06 Sep 2017

STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、スマート機器の試作開発を効率化するBluetooth® low energyモジュールのSPBTLE-1Sを発表しました。同製品には、STの実績あるアプリケーション・プロセッサのBlueNRG-1に加え、バラン、オシレータ、チップ・アンテナなど、無線サブシステムに必要なすべての要素が搭載されているため、すぐに利用することが可能です。

STマイクロエレクトロニクス、スマート機器の開発期間を短縮する認証取得済みのBluetooth<sup>®</sup> low energy通信モジュールを発表

SPBTLE-1Sを使用することで、開発者は、ハードウェア設計やRF回路のレイアウトといった手間のかかる作業を省略できます。同製品は、BQE(1) による認可に加えて、FCC、IC、およびCE-RED(無線機器指令)についても認定済であるため、北米およびEU市場における最終製品の認証取得を簡略化できます。また、同製品にはSTのBluetooth 4.2準拠のBluetooth® low energyプロトコル・スタックが搭載されていると共に、対応するソフトウェア開発キット(SDK)には幅広いBluetoothプロファイルや、サンプル・アプリケーション・コードが含まれています。

小型(11.5 x 13.5mm)かつ幅広い電源電圧範囲(1.7~3.6V)を特徴とするSPBTLE-1Sは、ボタン型一次電池や充電式リチウム・イオン電池等の多様な電池で駆動する小型の機器に最適です。また、高いRF出力パワー(+5dBm)と優れた受信感度による広い通信範囲と信頼性の高い通信を実現します。

SPBTLE-1Sの中核となるBlueNRG-1 には、完全なBLE物理層(PHY)およびリンク層に加えて、低消費電力プロセッサのARM® Cortex®-M0、Flashメモリ(160KB)、データ保持用RAM(24KB)、セキュリティ・コプロセッサで構成されたネットワーク/アプリケーション・プロセッサ・エンジンが搭載されています。また、スマートな電源制御の機能も実装され、DC-DCコンバータを用いて電力効率を最適化しSPBTLE-1Sを駆動させます。開発者は、広範な通信インタフェース(UART、I²Cポート(2個)、SPIポート、、GPIO(14個)、デバッグ用ポート)のほか、多機能タイマ(2個)、10bit A/Dコンバータ、ウォッチドッグ・タイマとリアル・タイム・クロック、DMAコントローラ、そしてデジタルMEMSマイク等を使用した音声制御アプリケーションの開発に最適なPDMストリーム・プロセッサ・インタフェースなどのペリフェラルを活用することができます。

SPBTLE-1Sは現在量産中で、単価は1000個購入時に約6.65ドルです。

また、SPBTLE-1Sを搭載した開発ボードも用意されており、さまざまな種類のスマート機器を効率的に開発することができます。STEVAL-IDB007V1Mは、SPBTLE-1SとMEMS大気圧センサ、温度センサ、LED、プッシュ・ボタン、プログラミング・インタフェースが搭載された開発ボードで、入手後すぐに付属のデモ・ソフトウェアを実行できます。Arduino互換コネクタも搭載されているため、拡張ボードを追加して、より複雑なアプリケーションの開発も可能です。この開発ボードは、BlueNRG-1をベースとした既存のSTEVAL-IDB007V1プラットフォームに対して、ファームウェア、ソフトウェア、およびハードウェアとの互換性があります。

STEVAL-BLUEMIC-1は小型の開発ボードで、MEMSマイクロフォンと、MEMS加速度センサ(3軸)およびジャイロ・センサ(3軸)を含む慣性センサモジュールが搭載されています。

(1)BQE(Bluetooth Qualification Expert): 製品の認証資格をもつBluetooth SIGのメンバーで、認証関連のサービスを提供できます。BQEの認可により、認証執行プログラムによる抜き取り監査が免除されます。