エレクトロニクス業界のグローバル・リーダーであるLinxens社は、ヘルスケア、IoT、輸送などのあらゆる分野において、コネクティビティ、追跡、および認証用の革新的なソリューションを提供しています。Linxens社は、最近、STの組み込みAIテクノロジーを採用したE-SmellAirを発表しました。
E-SmellAirは、カーボン・ナノチューブ(CNT)センサを活用した大気質分析の先駆的ソリューションです。高度なエッジAIテクノロジーと統合されており、卓越した感度に定評があります。このシステムでは、ハードウェア・プラットフォームとしてSTM32マイクロコントローラを採用し、センサ・データのオンデバイス処理に対応しています。E-SmellAirのインテリジェンスの中核は、NanoEdge AI Studioという機械学習自動化ツールです。これにより、開発者の皆様は、データ・サイエンスに対する深い専門知識を持っていなくても、最適なAIモデルを迅速に作成し、STM32デバイスに直接展開することができます。
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NanoEdge AI Studioを採用したことにより、非常に迅速かつ高効率でE-SmellAirを開発できました。直感的なインタフェースのおかげで、記録的な短時間で、カスタマイズされたガス分類モデルの構築と展開を行うことができました。今では、E-SmellAirを新しい種類のガスに適用する必要がある場合に、モデルの再学習と更新をいつでも簡単に実施できます。その結果、開発期間を短縮できただけでなく、あらゆるアプリケーションに応じた性能も確保できるようになりました。
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Laurent Coussonnet氏, Linxens社 戦略 & パートナーシップ担当グローバル・ディレクター
アプローチ
まずはセンサから、選択したターゲット・ガスの測定データを収集します。次に、このデータをNanoEdge AI Studioで処理します。これにより、STM32マイクロコントローラ向けに最適な分類用の機械学習ライブラリが生成されます。
これらのライブラリを使用すると、E-SmellAirは、16チャネルCNTセンサ・アレイからの複雑な電気化学信号を、デバイス上にてリアルタイムで直接分析できるため、データをクラウドに送信する必要がなくなります。このAIモデルはローカルで動作して、空気中の物質を高精度で検知し、分類します。このアプローチでは、既知の化合物を迅速かつ確実に識別する一方、リチウム電池の火災につながるような未定義の臭いや有害な臭いが生じた場合に即時にアラートを発出するため、先を見越した安全な対応が可能になります。
CNTセンサの高い感度とSTM32およびNanoEdge AI Studioに組み込まれたインテリジェンスを組み合わせることで、E-SmellAirは、高度な大気質監視システム向けに堅牢でスケーラブルかつセキュアなソリューションを提供し、エッジでの異常検知を可能にします。
センサ
Linxens独自のセンサ。
執筆:Linxens | 最終更新:2025年6月
リソース
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Arm® Cortex®‑Mプロセッサをベースとする32bit汎用マイクロコントローラのSTM32ファミリは、より柔軟かつ自由なアプリケーション開発を実現します。高性能、リアルタイムの処理能力、デジタル信号処理(DSP)、低消費電力 / 低電圧動作、コネクティビティなどのさまざまな機能を集積した製品により、開発をサポートします。