MySTに保存

Indoor Localization and Warehouse Logistics

概要
ドキュメント
ツール & ソフトウェア
HW評価ツール
ソリューション
主要製品
屋内トラッキング・アプリケーションには、屋内測位システムと倉庫物流ソリューションがあります。これらは、プラントや病院、工場、倉庫の内部だけでなく、その周囲まで拡張することができます。屋内測位は、リアルタイム測位システム(RTLS)方式を用いて実装され、倉庫で使用される工具や病院内の医療機器といった移動するアセット、および工場内の産業機器、または空港の手荷物などを数センチメートル単位の精度でトラッキングします。 続きを読む

技術的な課題

屋内測位システムおよび倉庫ロジスティクスでは、輸送時の温度や湿度といった環境データや、アセットの動きのモニタリングを行う場合があります。加速度センサは、モーションやウェイクアップ、振動、衝突、衝撃、自由落下など、さまざまな動きやその方向を検出することができます。常時動作が可能な超低消費電力の加速度センサを使用すれば、異常な動きが検出されるまで消費電力の大きいマイクロコントローラをスリープ状態にしておくことができます。

センサを使用して状況やイベントを検出することで、必要に応じた措置を取ることができるため、センサはアセット・トラッキングにおいて重要な役割を担います。また、商品が適切に密封されていることや、一定の時間で温度 / 湿度が設定したしきい値を超えないように、一貫したコールドチェーンの状態を検証することもできます。

その他にも、大気圧センサを使用して、航空機の離着陸の検出や、気密性および高度を検出することができます。MEMSマイクロフォンは、セキュリティや先端アプリケーション向けのノイズ検出、およびメッセージの録音に使用されます。ToF(Time-of-Flight)測距センサと光センサは、コンテナ・ドアの開閉や輸送時のセキュリティ・モニタリングに貢献します。

コネクティビティ・ネットワーク・インフラストラクチャは、工場や倉庫内、およびその周辺にある産業機器といったアセットの位置情報を高精度で把握する上できわめて重要です。GPSは、一般的に屋内環境の測位に適していないため、多くの場合ビーコンや衛星通信インフラを構築する必要があります。屋内環境向けの測位アプリケーションには、Bluetooth® Low Energy(LE)、Wi-FiおよびUWB(超広帯域)プロトコルが最も広く採用されています。 

倉庫内のスマート・パレットの通信は、屋内の衛星通信インフラストラクチャ、もしくはスマートフォンなどの小型リーダを介した情報伝送といった短距離無線通信で行われます。スマート・パレットは、輸送を開始する前に、状態に関する情報を輸送車両のブラック・ボックスと直接通信することができます。ブラック・ボックスは、Bluetooth LE経由でスマート・パレットからデータを収集し、LoRa®、NB-IoT、またはSigfoxなどの低消費電力広域ネットワーク(LPWAN)プロトコルを使用してクラウドに送信します。近年は、屋内の衛星通信インフラを経由した短距離無線通信、および中央サーバと直接通信を行う長距離無線通信の両方を組み込む傾向も高まっています。

STソリューション

STは、幅広い温度センサ、湿度センサ、大気圧センサ、モーション・センサ(加速度センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ)、およびToF測距センサを提供し、超低消費電力のトラッキングおよびモニタリング・ソリューションの開発をサポートしています。 

加速度センサは、パッケージの落下や、衝撃を検出することができます。また、重要な動きが検出されるまでセンサをスリープ・モードにしておくことで、バッテリ寿命を節約できるセンサも提供されています。超低消費電力のMEMS加速度センサLIS2DW12は、16gの最大測定範囲を備えており、温度センサを内蔵したLIS2DTW12も提供されています。また、最大400gの衝撃を検出することができるH3LISxxxシリーズも提供しています。温湿度センサHTS221は、商品や食料品をモニタリングし、適切な環境下での保存・輸送に貢献します。-10℃~+60℃の範囲で0.5℃刻みの測定を行うことができるSTTS22Hでは、より高精度の温度モニタリングが可能です。大気圧センサLPS2シリーズには、高度変化を検出できる耐水絶対圧大気圧センサも含まれています。

LSM6DSOXをはじめとする機械学習コア内蔵モーション・センサ(ジャイロセンサと加速度センサを搭載)は、スタンドアロン・モードで自由落下などのイベントを検出し、それ以外の部分をスリープ・モードにしておくことで消費電力の削減が可能です。MEMSマイクロフォンMP34DT05-Aは、セキュリティや先端アプリケーション向けに、音声データの記録・共有を行います。

また、STは、VL6180XおよびVL6180(それぞれ最大20cmと60cmの周辺光検知が可能)、VL53L0XおよびVL53L1X(それぞれ最大2mと4mの距離を計測可能)、マルチターゲット検出機能を搭載したVL53L3CXおよびVL53L1CB(それぞれ最大5mと8mの距離を計測可能)など、高性能のToF測距センサを幅広く提供しています。Cドライバやセンサ・フュージョン・ミドルウェア、ソフトウェアのサンプル・ソース・コードなど、包括的なソフトウェア・サポートも提供しています。航空機の離着陸検出や傾き検出に関するモーション・ソフトウェア・ライブラリ、データ・ロギング、STM32CubeMXによる機械学習コアやAI開発など、さまざまな産業アプリケーション・サンプルが含まれています。  

短距離無線通信向けには、NFC通信向けのST25ファミリ、Bluetooth® LEプロトコル向けのBlueNRG SoC(システム・オン・チップ)および無線トランシーバ搭載デュアル・コアSTM32WBワイヤレス・マイクロコントローラを提供しています。また、長距離無線通信向けに、LoRa、Sigfox、NB-IoTを活用したLPWAN通信およびSub-GHz無線通信対応製品も幅広く提供しています。さらに、UWBにも近く対応する予定です。 

Sigfoxは、位置情報サービス(Atlas)やグローバル・ローミング(Monarch)に対応し、超低消費電力長距離通信向けの無線トランシーバ「S2-LP」や、STM32WLワイヤレス・マイコン、および低頻度の小型データ・パケットを使用する幅広いアプリケーションに導入できます。

STM32WLワイヤレス・マイコンは、長距離広域ネットワーク(LoRaWAN)オープン通信プロトコルにも対応しています。LoRaWANは、長距離のデータ伝送を実現するSub-GHz無線通信技術です。シンプルなアーキテクチャのため、簡単に導入することができます。LoRaは、スマート・ファーミングや倉庫ロジスティクス、およびスマート・シティ向けに独自のネットワークを設定し、管理することができるため、広く普及しています。

アセット・トラッキングでは、バッテリ駆動のソリューションが多く実装されるため、パワー・マネージメントがきわめて重要となります。ST1PS01/02をはじめとするSTのパワー・マネージメント・デバイスは、システムの消費電力の最適化、および削減に大きく貢献します。

STは、これまで紹介したすべての製品 / 技術に対応する包括的なエンド・ツー・エンドのソリューションや開発エコシステムを提供しています。STアセット・トラッキング・アプリ、DSH-ASSETRACKING Webベースのクラウド・ダッシュボードなどの評価ボード、各種ユース・ケース・シナリオ向けのアプリケーション・ファームウェアなどが含まれており、直感的なグラフィック・モニタリング・インタフェースを提供すると共に、マルチテクノロジー・ソリューションの管理を簡略化します。