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車載用サイリスタ

STの車載用サイリスタは、150℃の接合部温度で1200Vの耐圧品を提供し、AEC-Q101仕様に完全に準拠しています。1200V耐圧のサイリスタは、高電圧耐性と高温での堅牢性を必要とするOBCおよびBMSアプリケーションを対象としています。

高温対応サイリスタ

実効オン電流が30A~60Aの電気自動車(EV)用STのサイリスタは、EVおよびBMS(バッテリ・マネージメント・システム)アプリケーションの2kW~22kWのOBC(オンボード・チャージャ)ブリッジまたはブリッジレス回路用に設計されています。特に、力率補正回路に適しています。また、サージ電流能力の最適化、および優れたターンオン性能により、STの車載用サイリスタはベルト・スタータ・ジェネレータ(BSG)やコンデンサ放電回路にも適しています。

製品のタイプとポートフォリオ

オンボード・チャージャ・アプリケーション向け車載用サイリスタ

オンボード充電は、電気自動車の設計と性能、そして厳しい自動車規制への準拠において極めて重要な側面です。従来、設計者は負温度係数抵抗(NTC)と機械式リレーを使用したバイパス・リレーを使用して、グリッドに接続する場合の起動時のピーク電流を制限しています。

サイリスタは、電気機械式リレーやNTCから置き換わることができます。サイリスタによって、小型化と薄型化に加え、突入電流制限機能の強化や充電時間の短縮、過酷な車載環境(熱、振動など)に対する堅牢性の向上を可能にします。

STの革新的な車載グレード上面冷却型パッケージであるACEPACK SMITおよび表面実装タイプのHU3PAKは、より高い電力密度と改善された熱管理を確実に提供すると同時に、小型で高効率なシステムを実現するように設計されています。

すべての製品がAEC-Q101に準拠しています。

BMSアプリケーション向け車載用サイリスタ

電気自動車は、400Vのバッテリ電源から、充電ケーブルの電流と熱が少ないため充電を高速化できる800Vのバッテリ電源に移行する傾向にあり、これはワイヤ・ハーネスの軽量化にもつながります。

バッテリの電圧に関係なく、BMS内のパワー・ディストリビューション・ユニット(PDU)はすべての重要な車両システムに電力を供給し、電子部品と自動車の乗員を保護するために必要です。車両始動時の突入電流を制限するためのバッテリと高電圧バス間のプリチャージ回路に加え、PDUには事故発生時のバッテリ用緊急切断スイッチとHVDCバス用放電回路が内蔵されている必要があります。

サイリスタは、電気自動車用のパワー・ディストリビューション・ユニットにおいて、従来の電気機械式リレーやパイロヒューズ・スイッチから置き換わることができます。STは、400Vリチウムイオン・バッテリ・パック用の800V耐圧サイリスタだけでなく、800Vアーキテクチャのプリチャージおよび放電ソリューション用の1200V耐圧サイリスタも提供しています。

STの車載グレードのサイリスタは、従来の電気機械式リレーやパイロヒューズ・スイッチよりも高温での、ピーク電圧の堅牢性、サージおよび突入電流の処理において優れた性能を発揮します。

車載用サイリスタの用途

  • オンボード・チャージャ・アプリケーション
    • 電気機械式リレーとNTCの代替
    • 突入電流機能
  • BMSアプリケーション
    • 最大800Vのプリチャージおよび放電ソリューション

メリット

  • 突入電流制御の改善
  • 電力密度の向上と熱管理の改善
  • 従来の電気機械式リレーやパイロヒューズ・スイッチに比べ、より高温下での優れたピーク電圧の堅牢性とサージ電流処理