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STM32F412マイクロコントローラは、STM32F4アクセス・ライン製品群のひとつです。動作時消費電力(RUNモード)と処理性能のバランスを最適化するとともに、多数の付加価値機能を小型パッケージ(最小3.653 x 3.651mm)に集積しています。

STM32F412ラインは、100MHzで動作するArm® Cortex®-M4コア(FPU搭載、DSP命令対応)の性能を発揮して、RUNモードおよびSTOPモード時の低消費電力性能を実現します。

低消費電力モード時でもDMA転送を可能とするBatch Acquisitionモード(BAM)は、幅広いユースケースにおいて高い電力効率を実現します。このBAMは、CPUを含めた他のデバイスが低電力モードである間に、通信ペリフェラルによってデータのバッチ処理を行います。

  • 処理性能: STM32F412は、ST独自のART Acceleratorにより、内蔵Flashメモリから0ウェイト・ステートでの実行を可能にし、100MHzで125DMIPS/339CoreMarkという高性能を発揮します。DSP命令と浮動小数点演算ユニットにより、対応可能なアプリケーションの範囲を拡張します。
  • 電力効率: ST独自の90nmプロセス、ART Accelerator、およびダイナミック・パワー・スケーリングにより、消費電流を112µA/MHzまで低減しています(Flashメモリからのコード実行時)。STOPモード時の消費電流は18µAまで低減可能です。
  • 集積度: STM32F412デバイスは、512~1024KBのFlashメモリと、最大256KBのSRAMを搭載しています。 
    48ピンから144ピンのパッケージまで対応しています。
    • 4 x USART(最大12.5Mbit/s)
    • 5 x SPI(I²Sと共有)(最大50Mbit/s)
    • 4 x I²C(最大1Mbps)
    • 2 x CAN(2.0B Active)
    • 1 x SDIO(最大48MHz、全パッケージで使用可能)
    • 1 x USB 2.0 OTGフル・スピード(FS)
    • 2 x 全二重 I²S (最大32bit/192kHz)
    • 3 x 単方向 I²S(最大32bit/192kHz)
    • 2 x ΔΣモジュレータ用デジタル・フィルタ
    • 4 x PDMインタフェース(ステレオ・マイクに対応)
    • 12bit ADC(最大2.4MSPS)
    • 最大100MHzで動作する14個の16bit/32bitタイマ
    • 真乱数生成器