大手電動アシスト自転車メーカーであるパナソニック サイクルテック社は、日本市場においてさまざまな利用シーンに向けて、幅広い商品を提供しています。同社は、STM32F3マイコンと
STM32Cube.AIを組み合わせることで、電動アシスト自転車「ティモ・A」にタイヤ空気圧監視システムを実装しました。
このシステムは、モータと自転車速度センサの情報から、タイヤの空気入れタイミングお知らせ機能を実現します。このソリューションは高度なAI機能を活用して、空気圧のメンテナンスの簡略化、乗り手の安全向上、およびタイヤやその他の自転車部品の寿命延長を実現します。
STM32F3マイコンとSTM32Cube.AIを組み合わせることで、ハードウェアを変更せずに革新的なAI機能を実装できます。今後もSTの組込みAIソリューションを活用してAI機能搭載モデルの拡充を図りながら、ミッションを達成できるように努めていきます。
加茂 広之 氏
パナソニック サイクルテック社 開発部 ソフトウェア開発課 課長
アプローチ
ティモ・Aに採用されたArm® Cortex®-M4内蔵のSTM32F3マイコンは、128KBのFlashメモリに加えて、モータ制御に最適な各種高性能アナログ / デジタル・ペリフェラルを搭載しています。このマイコンは、新しい空気圧低下検出機能のほか、電動アシスト・レベルの決定とモータの制御も担います。
パナソニック サイクルテック社は、このAI機能の開発全体を通じてメモリ割当てを最適化するために、STM32Cube.AIを使用して、開発したニューラル・ネットワーク(NN)モデルのサイズを縮小しました。このツールにより、容量が限られたFlashメモリへの実装に合わせて、NNモデルを素早く簡単に最適化できました。
センサ
モータ回転数およびスピード・センサ(磁石とホール・センサを組み合わせた回転数センサ)