ヘッドセットは2つのタイプがあります。仮想現実(VR)ヘッドセットは、仮想イメージのみを表示します。一方、拡張現実(AR)または複合現実(MR)ヘッドセットは、現実の空間に、コンピュータで生成されたイメージを表示します。どちらのタイプのヘッドセットも、3D仮想空間を処理し、立体ディスプレイ上に結果を投影します(それぞれの目に異なるイメージを表示します)。
没入型仮想現実アプリケーション内の空間で相互にやり取りできるように、HMDには通常、モーション・センサも組み込まれており、動きやその方向を決定できます。
実際、HMDの主な機能は、装着者の頭や目の動きを追跡する機能です。こうして、ディスプレイに表示されるイメージは、装着者の頭の位置と見ている場所によって変化します。ヘッド・トラッキングはHMDの重要な要素であり、ユーザの没入感を高めることができます。
主な課題
高速アクション・ゲームの場合でも、過酷な環境での産業用の保守または修理アプリケーションの場合でも、ポジティブなHMD体験には、トラッキング、レンダリング、および表示に関する技術的な課題が伴います。豊かなVR / AR体験を実現するには、以下を確実に実現する必要があります。
- 高いエネルギー効率による長寿命の実現
- 高速で正確なトラッキング
- ほぼ遅延のない高いフレームレートによる、楽しい体験の確実な提供と、画面酔いの回避
- シームレスなワイヤレス接続による高度なインタラクション
STの製品とソリューションを最大限活用
高品質なヘッドセットの設計上の課題を克服するために、STは、幅広い革新的な製品と開発リソースを提供しています。STは、高速かつ正確な3Dセンシング用の高度に最適化された低消費電力ToF(Time-of-Flight)測距センサに加え、ジャイロセンサ、加速度センサ、周辺光センサをはじめとする幅広いMEMS & センサを提供することで、AR / VR 環境内での正確な位置追跡と完全なインタラクションを実現しています。
また、STはグローバル・シャッタ・イメージ・センサのリーディング・カンパニーでもあります。その最適化された製品は、高い電力効率を誇る、高速で信頼性が高いアイ・トラッキングを可能にします。
STのNFC(近距離無線通信)およびBluetooth® Low Energy(BLE)ソリューションは、リモート・コントローラやスマートフォンなどのさまざまなデバイスとの間で、セキュアで信頼できる無線接続を実現できます。
また、パワー・マネージメント分野におけるSTの専門性により、薄型デバイスでのエネルギー効率に優れたプロビジョニングを可能にします。
さらに、STは広範なユース・ケースに対応できるさまざまなESD保護デバイスも提供しています。USBやHDMIプロテクションからSDカード・プロテクションまで、ユーザは専用のプロテクション・デバイスにより、安全かつ持続可能な設計を実現可能です。