ホットスワップ・パワー・マネージメントICは、電子負荷の制御と保護、生産および使用現場における電子デバイスや機器の所有コストの低減を目的として設計されています。
ホットプラグ / ホットスワップ動作を実行する必要があるアプリケーションや、通常よりも高い柔軟性と信頼性が要求される幅広いアプリケーションに最適です。また、過電流 / 過電圧に対して保護するとともに、起動時 / ホットプラグ時の突入電流を完全かつ正確に制御できるかどうかが、最終的なメンテナンス・コストや品質コストという観点での製品の差別化につながります。
従来の保護デバイスに比べて、ホットスワップ・パワー・マネージメントICでは過電流のスレッショルドや起動時間などの保護パラメータをより多角的かつシンプルにプログラムできます。イネーブル / フォルト・ピンを備えているため、障害後のリセットの遠隔制御が可能で、障害の誤検出数や機器の停止時間を削減できます。
ホットスワップ・パワー・マネージメントICのファミリには、主に以下の3種類のホットスワップ・コントローラがあります。
- 電子ヒューズ(eヒューズ):サイズの大きな従来型ヒューズやリセット可能PTCヒューズなどの保護素子を置き換えることができます。DFNやフリップチップなどの小型プラスチック・パッケージに制御ロジックと電源スイッチが集積されています。eヒューズは過電圧 / 過電流に対する保護機能と、ソフトスタート時間をプログラムする機能が備わっています。代表的な用途は、HDD/SSDアレイ、サーバ、産業用およびネットワーク用のホットスワップ基板です。
- DC電力ブレーカ:入力電力を常時監視し、異常な電力消費が発生した場合に回路を遮断します。電力消費の制限値はユーザが調整できます。家電製品に使用すると、配電システムの設計を最適化し、国際的な安全規制に準拠するための認証手続きを簡素化します。
- その他のホットスワップIC:プログラマブル電流リミッタや外付けMOSFETのコントローラなどを提供しています。設定に最大限の柔軟性が確保され、大電力DCレールに対する保護機能を備えています。