SPC58 Nライン高性能車載用マイクロコントローラ
Power Architecture®テクノロジーをベースにしたSPC58 Nライン高性能マイクロコントローラ(マイコン)は、最も厳しい安全規格とリアルタイム性能が要求される車載アプリケーション向けに設計されています。
SPC58 Nラインは、200MHzで動作する3つのコアとGTMにより、高い処理性能や、CPUへの負荷を抑えつつ高速な信号処理を必要とするアプリケーションに適しています。
ASIL-D機能安全レベルを満たしているため、先進的なパワートレイン・アプリケーションや、ハイブリッド自動車(HEV)および電気自動車(EV)のモータ駆動、電動パワー・ステアリング、アクティブ・サスペンション、アンチロック・ブレーキ、および高度運転支援システム(ADAS)などのアプリケーションに適しています。
最大3つのコアと最大6MBの混載Flashメモリ、高速 / 高精度 / 高分解能のセンシングを実現する個別のSAR A/DコンバータおよびシグマデルタA/Dコンバータにより、優れた性能を提供します。また、高い動作温度に対応し、EthernetやFlexRay、CAN FD、LIN、SENTなどの豊富な通信インタフェースにより優れたコネクティビティを提供します。
内蔵ハードウェア・セキュリティ・モジュール(HSM)はEVITA Mediumプロファイルをサポートし、サイバー攻撃に備えた堅牢な車載ネットワーク保護と、セキュア・ソフトウェアのOver-the-Air(OTA)アップデートを実現します。
汎用タイマ・モジュール(GTM)によって実現するリアルタイム制御ループは、先進的なエンジン・マネージメントおよびトランスミッション・アプリケーションをサポートします。
包括的な開発エコシステム
SPC58 Nライン・プレミアム評価ボードSPC58XXADPT176SおよびSPC58XXADPT292Sには、マザーボードとドータ・ボードの両方が含まれており、CPU、あらゆるI/Oシグナル、ペリフェラル、およびコネクティビティ・インタフェース(CAN、SCI、LIN、FlexRAY)を利用することができます。I/Oピンやペリフェラルが不要な場合には、ドータボードをスタンドアロン・ユニットとして使用することもできます。
ユーザーによってカスタマイズ可能な開発環境であるSPC5Studioオープン・ソース統合開発環境(IDE)は、SPC5 Power Architecture 32bitマイコン向け組込みアプリケーションの設計、構築、および実装をサポートする包括的なフレームワークです。さらに、自動的に依存関係を解決するアプリケーション・ウィザードや、開発に役立つさまざまなサードパーティ製のプラグインを利用することができます。
STのSPC5車載用マイクロコントローラ・コミュニティでは、STのエキスパートや他の関連メンバーと質疑応答や情報共有を行うことができます。
長期製品供給保証プログラム
STの車載用マイクロコントローラは、継続的な安定供給を保証する15年間の長期製品供給保証プログラムの対象となっています。