L6983I

概要

L6983Iは、絶縁型降圧トポロジ用に特化して設計されたISOバック降圧コンバータです。1次出力電圧は、フィードバック制御により正確な調整が可能です。絶縁型の2次出力は所定のトランス比を使用して得られるため、フォトカプラが不要です。1次側のシンク機能（ソフトスタート中も含む）は最大-4.5Aを備えているため、2次側への適切なエネルギー伝達が可能になるとともに、2次側出力のソフトスタートも追跡可能になります。制御ループはピーク電流モード･アーキテクチャに基づいており、強制PWMで動作します。390nsのブランキング時間で、トランスの漏れインダクタンスによって生じる発振をフィルタリングし、より堅牢なソリューションを実現しています。

小型のQFN16 3mm x 3mmパッケージとL6983Iの内部補正により、設計の煩雑さとサイズを最小限に抑えられます。

オプションのスペクトル拡散を使用して、200kHz～1MHzの範囲でスイッチング周波数をプログラムし、EMCを改善することができます。ENピンでイネーブルとディスエーブルを切り替えることができます。

ディスエーブル時のシャットダウン電流は2µA（Typ.値）です。ENピンをプルアップするとデバイスがただちにイネーブルになり、1.3msの内部ソフトスタートが実行されます。また、FB電圧をモニタするPG（パワー･グッド）オープン･コレクタを搭載しています。どちらの電源要素でもパルス単位で電流をセンシングするため、効果的な定電流保護が可能です。また、サーマル･シャットダウン機能を搭載し、温度上昇による損傷を防止しています。