電気障害の検出と分類
電源システムの電気的な異常を検出・分類する
人工知能(AI)などの新技術は、電気システムのメンテナンス方法を変革しつつあり、潜在的な故障をプロアクティブかつ正確に特定し、中断の影響を最小限に抑えることを可能にしている。
アプローチ
このユース・ケースは、 Kaggle社のデータセット「 Electrical Fault detection and classification(電気的障害の検出と分類)」に基づいています。
目標は、まず電源システムの異常を検出したうえで、検出された異常を、発生する可能性がある6種類の異常のいずれか1つに分類します。
3相(A、B、C)の発電機4台からなる基準電源システムを使用し、3相それぞれの電圧と電流に関する12,000個のデータ・ポイントによって構成されるデータを収集します。
次に、 NanoEdge AI Studioを使用して、これらの入力から電気的な異常を検出、分類するN-クラス分類モデルを作成しました。
センサ
データ
- 正常
- 異常
N- クラス分類(6クラス)
- 故障なし
- 地絡(LG)故障(A相とグランド間)
- 線間(LL)故障(A相とB相間)
- 線間地絡(LLG)故障(A相、B相とグランド間)
- 全線間(LLL)故障(3相すべての間)
- 全線間地絡(LLLG)故障(3相すべてとグランド間)
信号長6(マルチセンサー)
データレート1000 Hz
結果
異常検知:
98.90%の精度、0.6KバイトのRAM、7.1Kバイトのフラッシュメモリ
故障分類:
98.51%の精度、0.1KB RAM、214.9KB フラッシュ
モデル作成ツール NanoEdge AI Studio
要件に合った最適なAIモデルを簡単に見つけられるようユーザをステップ・バイ・ステップでガイドし、組込みプロジェクトにAIを追加できる無償のAuto MLソフトウェアです。
対応製品 STM32マイコン
Arm® Cortex®-Mベース32bitマイコンのSTM32ファミリは、マイコン・ユーザに高いレベルの自由を提供します。完全統合性および開発の容易さを維持しながら、高性能、リアルタイム性能、豊富な機能、デジタル信号処理、低消費電力 / 低電圧駆動、およびコネクティビティを兼ね備えた製品を提供します。