協働ロボット(コボット)とは、人と作業空間を共有し、近距離で安全に作業できるように設計された多関節ロボットです。多くのコボットは6軸または7軸の駆動関節を備えており、制御コードを記述しなくとも、オペレータがアームを手で動かして一度教示するだけで、その動作を繰り返し再現できます。このため迅速な導入・立ち上げが可能であり、電子機器の組み立て、工作機械へのワーク着脱、ねじ締め、材料吐出や外観検査、近傍の作業者と連携したマテリアル・ハンドリングなど、幅広いアプリケーションに適用できます。
コボットのコネクティビティ
アーム内部では、リアルタイム・バスが協調動作に必要なタイミングで、すべての関節に命令を伝達します。さらに、コボットはファクトリ・オートメーション・ネットワークおよびそのコントローラに接続されており、ワイヤレス・リンクを介して監視のためのステータスや診断情報を送信します。
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コボットのコントローラ
コントローラはリアルタイム環境で動作し、コボットのアーム動作を協調させます。関節軌道を生成し、バスを介してすべての関節に対して協調した位置命令を送信します。また、トルク、速度、位置の各制限値に対して機能安全性確保のための監視を行うとともに、認証、較正、設定にも対応します。
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コボットのセンシングとエッジAI処理
コボットでは、ビジョン・センサおよび測距センサによって物体の位置検出と検査、力やトルクのセンシングによって組み立てや仕上げ工程の制御、MEMSセンサによって関節およびギアボックスの状態監視を通じた予知保全を実現しています。外部センシング・モジュールが周囲の作業空間を監視し、近傍の人や障害物を検知します。これによって人が近づいた時にアームを自動的に減速したり停止したりすることができます。ビジョン処理およびセンサ処理は、STが特に強みを発揮する分野です。FlightSense ToF測距センサやグロ
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コボットのパワー・マネージメント
コボットは電源を使用する場所で電力変換を行います。単一のDCバスが各関節まで延び、その場でレギュレータがモータ制御およびセンシング用の電子回路に必要な電源レールを生成します。コントローラはこれらの電源レールを監視し、正常範囲を逸脱した電源を検出した場合は、安全システムに対して障害として報告します。
関節モータを駆動する大電流ステージについては、関節制御のセクションで説明します。本セクションでは、その他の電子回路が動作に使用するボードおよびロジックの電源について説明します。
関節モータを駆動する大電流ステージについては、関節制御のセクションで説明します。本セクションでは、その他の電子回路が動作に使用するボードおよびロジックの電源について説明します。
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コボットの関節制御
コボットの関節は小型サーボ・システムで構成されており、ブラシレス・モータが精密なギアボックスを介して各関節を駆動します。フィールド指向制御(FOC)によって滑らかで正確な動作が確保され、エンコーダが差動シリアル・リンクを通じて位置情報をコントローラにフィードバックします。トルクの計測または推定により衝突を検知し、人に押されるとその力を受け流し、手動による教示にも対応できます。
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コボット用HMI ⁄ ティーチング・ペンダント
ティーチング・ペンダントは、タッチスクリーン上のグラフィカル・インタフェースを通じてアームのプログラミング、ジョグ運転、監視を実現するとともに、イネーブル・スイッチや非常停止などの安全制御機能も提供します。アプリケーション・プロセッサ、タッチスクリーンの表示およびタッチ検出用電子回路、セキュア認証、インタフェース保護回路はスクリーン背面に組み込まれています。
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協働アプリケーション安全規格(ISO 10218-2:2025)
| 方式 | 実装 | 電子回路に対する要件 |
|---|---|---|
| 安全適合監視停止 | アームは、オペレータが共有作業空間内にいる間は必ず安全監視付き停止状態を維持し、空間に人がいなくなると自動的に動作を再開します。 | 安全適合の停止と位置監視および駆動ステージのセーフ・トルク・オフ |
| ハンド・ガイド | bオペレータが、ティーチングまたは位置決めのために手動デバイスを介してアームを直接動かすことで入力された動作にロボットが追従します。 | 関節トルク・センサまたは力覚センサ、安全速度監視、イネーブル装置への入力 |
| 速度・距離監視 | アームはオペレータとの間に保護分離距離を維持し、距離が縮まるにつれて速度を低下させ、最小距離を下回った場合には停止します。 | 距離のリアルタイム・センシング(ビジョン、タイム・オブ・フライト、安全スキャナ)、安全速度および位置の監視 |
| 動力および力の制限 | アームは接触力と接触面圧を生体力学的限界よりも小さく制限することで、意図的または偶発的な接触による負傷を防止します。 | 関節トルクのセンシングまたは電流に基づく推定、衝突検出、安全適合駆動制御 |
協働ロボットでは、STのポートフォリオのほぼあらゆる領域を活用できます。個々の関節の制御や中央コントローラからの動作協調にはSTM32マイコンやマイクロプロセッサ、関節モータの回転には、STripFETとGaNによるパワー・ステージとSTDRIVEおよびSTSPINモータ・ドライバが役立ちます。位置および電流センサは制御閉ループにフィードバックを提供し、エッジAIがサポートするMEMSおよびビジョン・センサによってアームが周囲環境を認識します。セキュアな接続機能はアームをより広範な生産ラインに統合し、電源管理および保護デバイスはベース基板からエンド・エフェクタに至るあらゆる基板に電力と保護を提供します。
実現するテクノロジー
| エッジAI | セキュリティ |
| STM32N6 | STSAFE |
| 機能安全性 | シミュレーション |
| MEMSセンサ | eDesignSuite |
コボットのアプリケーション例
| マシン・テンディング | 組み立てとねじ締め |
| CNCマシン、プレス機、成形セルへのワーク着脱 | 電子機器および自動車向け精密組み立て、ねじ締め、挿入 |
| パレタイジングおよび梱包 | 品質検査 |
| ライン末端でのパレタイジング、梱包、マテリアル・ハンドリング | 視覚誘導による検査、計測、試験 |