従来のヒューズは、「安全配線」として機能します。回路に過剰な電流が流れると、熱エネルギーが発生してヒューズ・ワイヤが溶断され、これにより回路が即座に遮断されます。しかし、突発的で短時間のサージ電流に対してはヒューズが溶断しない場合があり、そうした電流の特性値はヒューズの定格の1つとして規定されています。一方で、このサージ電流によって繊細な電子部品が損傷する恐れがあります。
eヒューズとも呼ばれる半導体ヒューズは、これらの過電流現象をすばやく検出して回路を確実に保護し、その動作もきわめて安定しています。 ST独自のSTi²Fuseテクノロジーは、高速に動作しリセットが可能な、信頼性の高い過電流保護機能を提供します。
ST独自のSTi²Fuseテクノロジーは、高速に動作しリセットが可能な、信頼性の高い過電流保護機能を提供します。
STi²Fuseによるインテリジェント・スイッチは、ユーザが作業するヒューズ・ボックスや関連するケーブル配線、それらの設置に伴うコストが不要になることから、自動車のワイヤ・ハーネスが簡素化され、重量も軽減されます。
軽量化は、最大航続距離の延長やCO2排出量の削減など、自動車の性能向上に貢献します。
新しいSTi²Fuseファミリは、I²-t保護機能を搭載しています。I²-tの式は、時間(t)に対する電流(I)という形で、ヒューズまたはケーブル内の熱エネルギーの変化を規定します。
STi2Fuseにはデジタル・インタフェースも搭載されているため、最新の車載用ゾーンE/Eアーキテクチャの効率と信頼性が大幅に向上します。また、電動化のほか、スマート・ドライビング向け追加機能もサポートしています。
車載用アーキテクチャの回路保護とスイッチングに対する新たなアプローチの詳細をご紹介します。このホワイトペーパーでは、自動車メーカーやOEMの将来的な開発をサポートするために設計された、STの新しいインテリジェントeヒューズSTi²Fuseファミリの詳細を解説しています。