STi²Fuse
デジタル化された
パワー・ディストリビューション向けの
リセット可能なeヒューズ
従来のヒューズは、「安全配線」として機能します。回路に過剰な電流が流れると、熱エネルギーが発生してヒューズ・ワイヤが溶断され、これにより回路が即座に遮断されます。しかし、突発的で短時間のサージ電流に対してはヒューズが溶断しない場合があり、そうした電流の特性値はヒューズの定格の1つとして規定されています。一方で、このサージ電流によって繊細な電子部品が損傷する恐れがあります。
eヒューズとも呼ばれる半導体ヒューズは、これらの過電流現象をすばやく検出して回路を確実に保護し、その動作もきわめて安定しています。 ST独自のSTi²Fuseテクノロジーは、高速に動作しリセットが可能な、信頼性の高い過電流保護機能を提供します。
ST独自のSTi²Fuseテクノロジーは、高速に動作しリセットが可能な、信頼性の高い過電流保護機能を提供します。
STi²Fuseによるインテリジェント・スイッチは、ユーザが作業するヒューズ・ボックスや関連するケーブル配線、それらの設置に伴うコストが不要になることから、自動車のワイヤ・ハーネスが簡素化され、重量も軽減されます。
軽量化は、最大航続距離の延長やCO2排出量の削減など、自動車の性能向上に貢献します。
標準的な溶断ヒューズに対するSTi²Fuseのメリット
- 最大20%軽量化
- 高速応答
- ワイヤ・ハーネスの小型化
- 複数電源の管理及び分配が可能
- 自動運転に最適なフォルト・トレランス機能
- デバイスの高度な稼働状況監視と予知保全の強化
STi²Fuseインテリジェント・ヒューズ・ファミリ
新しいSTi²Fuseファミリは、I²-t保護機能を搭載しています。I²-tの式は、時間(t)に対する電流(I)という形で、ヒューズまたはケーブル内の熱エネルギーの変化を規定します。
STi2Fuseにはデジタル・インタフェースも搭載されているため、最新の車載用ゾーンE/Eアーキテクチャの効率と信頼性が大幅に向上します。また、電動化のほか、スマート・ドライビング向け追加機能もサポートしています。
- ワイヤ径とハーネスの最適化
- 少ない外付け部品
- 高機能マイコンが不要
- 省スペース化
- 簡単で柔軟性の高いソフトウェア設計
- フェイルセーフ機能を備えたハードウェア
- スタンバイON機能による常時給電動作
- 機能安全性の観点からのASIL B要件への準拠
STi²Fuseの詳細
車載用アーキテクチャの回路保護とスイッチングに対する新たなアプローチの詳細をご紹介します。このホワイトペーパーでは、自動車メーカーやOEMの将来的な開発をサポートするために設計された、STの新しいインテリジェントeヒューズSTi²Fuseファミリの詳細を解説しています。