炭化ケイ素

炭化ケイ素(SiC)は、ワイドバンドギャップ材料です。ワイドバンドギャップ技術には、シリコンと比べて高い動作温度、優れた熱損失、低いスイッチング損失および導通損失など、多くのメリットがあります。その一方で、ワイドバンドギャップ材料は、シリコン・ベースの材料と比べて量産が難しいという点があります。

SiCの特徴

silicon carbide vs silicon

SiC のメリット

sic power schottky diode and sic mosfet

高性能・高電圧動作

  • 極めて低い電力損失
  • MOSFETはSiCボディ・ダイオードを内蔵 (4象限動作に対応)
  • シリコンに比べて高速・堅牢
  • より小さなチップ面積で同等のブレークダウン電圧を実現
  • 高いエネルギー効率
  • 高い熱伝導率

高い動作周波数

  • 低いスイッチング損失と、優れたダイオードのスイッチング特性
  • システムの小型化および軽量化が可能

高い動作温度

  • 200°Cまでの接合部温度で動作
  • 冷却構造を小型化できるため、システムの軽量化と長寿命化が可能

簡単な駆動

  • 標準的なゲート・ドライバを使用可能
  • 回路設計を簡略化

STのSiC

STは、1996年からSiC製品の開発に取り組んできました。競争力のあるコストにおいて高品質化と長寿命化が要求される半導体市場では、常に新しい技術が求められています。STは、ワイド・バンドギャップ材料の実用化における課題を克服し、2004年に初めてSiCダイオードの生産を開始しました。さらに、2009年には最初のSiCパワーMOSFETの生産を開始し、SiCパワーMOSFETとパワー・ショットキー・ダイオードに1200V耐圧製品を追加して、当初の650V耐圧品を補完しています。

SiCのサプライ・チェーンは強固になりつつあります。競合企業が増加し、原材料コストの低下が進む中、STは材料の品質や製造プロセスの改善に精力的に取り組んできました。また、STがSiC材料およびSiC製品の堅牢性を向上させることで開発した車載用SiCパワー半導体は、自動車の電動化する上で重要な役割を果たしています。

さらに、STは、2017年に6インチのSiCウェハの生産を開始しました。これにより、生産能力が増強され、太陽光発電システム用インバータ、産業用モータ・ドライバ、生活家電、電源アダプタなど、拡大を続けるSiCアプリケーションの低コスト化と供給量の増加に貢献しています。

SiC Silicon Carbide wafers

SiCテクノロジー 解説ビデオ

SiC Silicon Carbide video

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